PTSDからの回復

PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは、アメリカの精神障害の診断統計マニュアル(通称DSM-Ⅳ)にある診断名の1つ”Post-traumatic Stress Disorder)の略称です。外傷体験とは、人の対処能力を超えた圧倒的な体験で、その人の心に強い衝撃を与え、その心の動きに永続的、不可逆的な変化を起こすような体験(戦争・家庭内暴力・性的虐待・産業事故・自然災害・犯罪・交通事故など)を意味します。そして、その種の出来事に対して、恐怖無力感、戦慄などの強い感情的反応を伴い、長い年月を経た後にも、このようなストレスに対応するような特徴的な症状(フラッシュバック・外傷的体験が再演される悪夢・そのような出来事を思い出させるような活動・状況・人物を避けたり、その結果として孤立化したり、感情麻酔や集中力困難、不眠に悩まされたり、いつも過剰な警戒状態を続けていたり)します。また、心的外傷後に起こりうる精神障害として、うつ状態、パニック障害、解離性障害、行動障害、身体化障害、転換性障害、適応障害、摂食障害、自傷行為、境界性人格障害、アルコール・薬物乱用をはじめとする嗜好性疾患などです。これらは、合併症として見られることが少なくなく合併率8割以上という特徴があります。このようなPTSDでもグループ療法や認知行動療法、精神力動的治療、薬物療法などで回復可能といわれています。外傷性記憶が消えることはありませんが、日常生活を左右しなくなること、外傷体験にも、自分なりの肯定的な意味付けができるようになることが回復であると考えられています。私の場合も、PTSDで言われている症状をほぼ体験し、うつを経過し、現在に至っています。今の状態が回復だと自分では認識していますが、事故の体験が消えることはなく、一生あの日、電車を待っていたホームで電車を待つことは絶対の拒絶反応がありできませんし、以前になかった症状が発生します。それは、急に胸騒ぎがして、悪い妄想が広がることです(例えば、凶悪な事件のニュースが飛び込んでくると、遠く離れている家族に起こるのではないか)ということが頭の中に一瞬でこびりつくことがあり、それがしばらく続いてしまうのです。今ではパニックを起こすことはなくなりましたが、これはPTSDの名残であると思います。しかし、私は逃げません。それが現実である以上、それを持ちながら生きていくことが重要であると思うからです。これからも事故を通して得た体験を話していくことになりますが、その体験を話すプロセスから、また新たな答えを探し、マイナスの出来事ををプラスに転換して成長できることを証明したいと思います。

新卒・若手社員へのメンタル面のフォローをどうするか

5月も連休が明けましたが、今年入社した社会人1年目は元気に仕事を続けているでしょうか?また、上司の中には、最近新人が休みがちになり、せっかく採用した部下がやめてしまうのではないか?と心配したり、安全配慮義務があるため、あまりきつくも叱れないし・・・などと考え、しつけや叱るということがうまくできないでいる上司も多いのではないでしょうか?私は長年新入社員研修を担当しておりますが、数年前から、現代の若者がこれまでと、「何かが違ってきている」ということに気づき、社会人になる前の新人類が知りたくて、キャリアカウンセラーの資格を取り、大学でキャリアの授業を受け持つようになりました。その大学でのキャリア教育の活動も今年で3年目に入り、やっと彼らに伝えたいことが伝わるようになってきました。しかし、初めて大学に行った時には、カルチャーショックを受けました。特に短大などは、動物園状態で、5分と人の話を静かに聞いていられない状態でした。これまで社会人教育を行ってきた私にとって、「信じられない光景」でした。また、大学側もあまりきつくいうと・・・(生徒はお客さんなので・・・)という心理が働くのでしょうか。単位を習得させる基準が曖昧で、出席カードだけで、単位をあげてしまうなどの対処でした。30分授業に遅刻しようが、寝ていようが、マンガを読んでいてもウォークマンを聞いていても単位をもらえるのです。(もちろん大学にもよるでしょうが)私は非常にこの状態に疑問をもちました。注意しても注意しても、手の着けようがなく、注意をすると切れる学生も多かったのです。ずいぶん悩みましたが、当たり前のことを当たり前にすることと、しつけを実行しました。教科書を買わない生徒もいましたが、教科書がなければ出席カードを取り上げる、しゃべっていれっば取り上げる、1分でも遅刻は許さないなど、たとえそれが200人の講座でも実施しました。初めは、90分の時間を無駄にすることなく、少しでも多くのことを伝えようとしていたのですが、聞く態勢ができていないのに、いくらよい授業をしても学生には入っていかないのです。それであれば、最初の30分の時間を使っても、毎回教科書・遅刻のチェック、聞く態勢を整え、その姿勢を貫きました。そして、ただ注意するのではなく、①なぜそれが必要であるか、②それは社会に出てから何につながっているのか、③なぜそのようなことを私がいうのかを懇切丁寧に話すようにしました。そして、3年・・・。生徒たちの目の輝きや表情が変わってきました。もちろん毎回眠たくならないような授業の工夫もしています。初めは躊躇していましたが、今では社会の本音もバンバン言います。社会の現実を突き付けるのです。そうすると彼らから意外な反応が返ってきました。「今までの自分が甘かった」「もっと自分の将来のことを考えよう」「現実の話をもっと聞きたい」「心に響く話だ」との感想が返ってくるようになりました。そうなのです!本当のことを早くから伝えるのです。少子化の時代で過保護になりすぎているから、叱られた経験もなく、大学でも甘やかされ、社会に入ってからのギャップに苦しむのです。最近では、親が、子供が仕事を辞めたい、いやだということを言えば、「じゃあ、やめて次を見つけたら。あなたがやりたいことをやればいい」などと、いい親ぶっている人がたくさんいるそうです。親としては「やめたらダメ」というべきです。多少の辛いことがあっても続けることの大切さを教えるべきなのです。さて、そして新卒、社会人への対応ですが、現代は学校にカウンセラーがいる時代なのです。ですから、めんどくさくても、上司はできるだけ新人のメンタル面のフォローをしてあげてください。励まし続けてあげてほしいのです。物事のプラスの捉え方を教えてあげてください。もちろん厳しいことをいっても愛があればOKです。一貫した姿勢で接してあげてください。そして今を乗り越えると、どう成長するのかまで伝えてあげてください。そうすればきっと、もうちょっとがんばってみようと徐々に持続力がついてくるのです。

そして、最後に、司の方は仕事が楽しいですか?やりがいを感じていますか?あなたの顔色はどうですか?自分も自ら成長しようとされているでしょうか?組織の中の上司が輝いていないのに、部下は会社の未来に希望を感じないのではないですか?これは基本的なことです。現代っ子は、自己表現は下手ですが、大人たちの建前と本音を見抜きます矛盾が多いと、純粋であるがゆえにメンタル面に問題がでてきますのでご注意ください。

新入社員メンタルマネジメントフォローアップ研修

メンタルタフネス講演を終えて・・・

昨日、そごう劇場で行われた「メンタルタフネス」の講演が無事終了しました。正直なところ「やっと少し肩の荷が降りた」ように感じます。。JR事故から3年ということもあり、講演の日が近づくにつれてこの内容でよいのか?もっと大切なことを伝えていかなければならないのではないか、という思いが強くなり、当日までお伝えする内容を考え続けました。会場の皆様の反応を感じる余裕はなく、感情も抑えることができず、ただ懸命に伝えることしかできませんでした。会場もほぼ満席で、お忙しい中、お越しくださいました皆様には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。今後も微力ながら、自分ができることは、私と出会う方々に、少しでも元気になっていただけるように時間を共有して生きていくことかなと思っています。その日は、今年受け持つ大学2年生と顔を合わせました。「若いエネルギー」を感じました。この子たちが社会にでるまでに、答えのでない問題に対して、自分で考え、決断できる力が備わっていくように、さりげなく関わっていきたいと思いました。

夢はかなう!?

3月9日、北京五輪代表最終選考会である名古屋国際女子マラソンでの結果。「夢はあきらめなければ叶うんだということを伝えたい!」と言っていた高橋尚子さんが、半月板の故障もあり、27位と惨敗でした。レース前半で、Qちゃんの中では、夢は消えていたはず。でも棄権することなく、最後まで走り抜きました。そう、夢は叶うかもしれないし、叶わないかもしれない。というのが現実ですね。レースが終わった後、「これが今の私の実力なんです」とコメントされていました。夢が叶わないこともあるという現実をしっかり受けとめていたQちゃんはすばらしい人だと思います。人生生きていればさまざまなことがある。夢が破れたからといって、いつまでもそれに執着しないで、また次ぎの夢に向かって生きていく。Qちゃんは、夢はあきらめなければ叶うということは、勝者でなければ言えない」といっていたけれど、夢が破れた後のその方の姿勢や行動が、人に勇気や希望を与えるのではないでしょうか。そのプロセスが生きている証であると思います。届かないかもしれないけれど、どんな小さな夢でも生きている限り持ち続けたいですね。。。

メンタルタフネス講演のお知らせ

2008年4月9日(水)そごう劇場 19:00~開演 素敵にきれい!第四弾

講演決定 「メンタル・タフネス」~自由でしなやかに生き抜く技法~

現代社会でストレスと上手く付き合っていくことは重要です。講演では様々なストレスコーピング(対処法)を体験していただき、また、物事の捉え方を徐々にかえることで、思考が柔軟になり、ストレスを回避できることを知って頂きます。

応募ハガキが必要です。http://www.npo-ci.jp/wp-content/uploads/file/mt.pdf